バルチック・ドライ・インデックス(BDI)とは?
バルティック・ドライ・インデックス(BDI)は、ロンドンのバルティック・エクスチェンジが作成した海運・貿易指標です。
同取引所の会員は、船会社に直接連絡を取り、輸送経路、輸送品、配達までの時間や速度などを考慮した上で価格水準を評価しています。 バルチック・ドライ・インデックスは、ドライバルク船や商船のさまざまなサイズを測定する3つのサブインデックスを合成したものです。
Key Takeaways
- バルチック・ドライ・インデックス(BDI)は、20以上の航路におけるドライバルク材の輸送に支払われる平均価格を示す指数です。
- BDIの変化は、製造業で使用される重要な材料の需要と供給を反映するため、経済活動の先行指標とみなされることがよくあります。
- 大型船は供給量が少なく、リードタイムが長く、生産コストが高い傾向があるため、指数の変動幅が大きくなることがあります。
バルチック・ドライ・インデックスの仕組み
バルチック取引所は、BDIの構成船それぞれについて、20以上の航路にわたる複数の船価を評価することで指数を算出しています。 各インデックスの複数の地理的な出荷経路を分析することで、インデックスの複合的な測定に深みを与えています。 メンバーは世界中のドライバルクの荷主に連絡して価格を集め、平均値を算出しています。 バルチック取引所は毎日BDIを発行しています。
バルチック・ドライ・インデックスの変動は、投資家にとって世界の需給動向を知る上で重要な情報となります。
バルチック・ドライ・インデックスの変動は、投資家にとって世界の需要と供給の動向を把握するのに役立ちます。 これは原材料に基づくもので、その需要が将来を占うものだからです。
Baltic Exchangeは、Forward Freight Agreement(運賃先渡契約)と呼ばれる金融先渡契約を含む、運賃デリバティブ市場のメーカーとしても運営されています。
BDI船のサイズ
BDIは様々なサイズの貨物船の出荷量を測定します。 Capesize船はBDIの中では最大の船で、10万重量トン(DWT)以上の船です。 Capesize船の平均サイズは156,000DWTです。 このカテゴリーには、400,000DWTの容量を持つ巨大な船も含まれることがあります。 主に石炭や鉄鉱石を長距離輸送していますが、穀物の輸送にも使われることがあります。
Panamaxは6万から8万重量トンの船で、主に石炭、穀物、砂糖やセメントなどのマイナーバルク製品の輸送に使用されます。 パナマックスの貨物船は、荷積みや荷降ろしに専用の設備が必要です。
BDIの対象となる最小の船舶は、ハンディマックスとも呼ばれるスーパーマックスです。
BDIに含まれる最も小さな船は、ハンディマックスとも呼ばれるスーパーマックスで、45,000〜59,999DWTの積載量を持っています。
ドライバルク商品の種類
ドライバルク商品は通常、メジャーバルクとマイナーバルクの2種類に分けられます。 メジャーバルクには、鉄鉱石、石炭、穀物などがあります。 これらのメジャーバルクは、世界のドライバルク貿易の約3分の2を占めています。
石炭は、鉄鉱石と並んで、世界で最も取引量の多いドライバルク商品のひとつです。
石炭は、鉄鉱石と並んで、世界で最も取引量の多いドライバルク商品の一つです。一次エネルギーや電力需要のために石炭を輸入している国は、インド、中国、日本です。
実例
出荷される商品が生産前の原材料である場合、インデックスは下落する可能性があり、これは一般的に投機が少ない分野です。
株価は、世界市場が健全で成長しているときに上昇し、停滞や下落しているときには下落する傾向があります。
2008年の不況時に株価が急落したのは、BDIがある程度予測していたからです。 この指数から得られる洞察力の顕著な例として、アナリストは、2019年9月から2020年1月の間に、バルチック・ドライ・インデックス(BDI)が70%以上下落し、経済の縮小を強く示すことを観察することができます。 これはCOVID-19パンデミックの発生に先立って発生したものです。