理論的には、マントルはその可塑性のために対流することができるとされていますが、この性質はアイソスタシーと呼ばれるもう一つの非常に重要な地球のプロセスを可能にしています。 地殻とマントルの関係は図9.16のようになっています。
地殻とマントルの関係は、図9.16に示されています。右は、いかだと固いコンクリートの間の非等方性関係の例です。 筏にたくさんの人を乗せても、コンクリートに沈むことはありません。 左側は、2つの異なるいかだと、ピーナッツバターが入ったプールとの間の等圧関係です。 1人しか乗っていない筏はピーナッツバターの中で高く浮いていますが、3人乗ると危険なほど低く沈んでしまいます。 ここで水ではなくピーナッツバターを使うのは、その粘性が地殻とマントルの関係をよりよく表しているからです。 密度は水とほぼ同じですが、ピーナッツ バターははるかに粘性が高い (硬い) ため、3 人乗りのいかだはピーナッツ バターの中に沈みますが、その沈み方はかなりゆっくりです。
地殻とマントルの関係は、いかだとピーナッツバターの関係に似ています。 一人で乗ったイカダは快適な高さに浮かんでいます。 3人乗ってもピーナッツバターより密度が低いので浮きますが、その3人にとっては不快なほど低い位置に浮かびます。 地殻の平均密度は約2.6g/立方センチメートル(g/cm3)で、マントル(地表付近の平均密度は約3.4g/cm3、深部ではそれ以上)よりも密度が低いため、「プラスチック」のようなマントルの上に浮いているのです。 地殻に重さが加わると、山を作る過程で、地殻はゆっくりとマントルの奥に沈み、そこにあったマントル物質は押し流されます(図9.17左)。 その重さが何千万年もかけて浸食によって取り除かれると、地殻が反発してマントル岩石が逆流します(図9.17右)。
地殻とマントルは、氷河と同じような反応を示します。 氷河期に厚く積もった氷が地殻に重さを加え、その下のマントルが側面に押し出されると、地殻は沈みます。 図9.18は、現在のグリーンランドの氷床の様子を示しています。 この場所のグリーンランド氷床の厚さは2,500m以上あり、最も厚い部分の下の地殻は、広い範囲で海面下になるまで落ち込んでいます。