緑内障の痛み
米国で最も多い緑内障である原発性開放隅角緑内障の場合、痛みはありません。 そのため、緑内障は「視力を奪う泥棒」と呼ばれています。 視神経の障害が進行していても、自覚症状がないために気づくことができません。
そのため、眼圧がかなり高くなっても痛みがない場合があります。 これは、原発性開放隅角緑内障では眼圧が徐々にゆっくりと上昇していくのが一般的であることに起因しています。
緑内障は、60歳以上の方に総合的な拡張検査をお勧めする理由の一つです。 緑内障の家族歴や、アフリカ系アメリカ人やヒスパニック系の民族であることなどのリスク要因がある場合は、60歳になる前に総合的な拡張検査を受けることをお勧めします。
緑内障はどんなときに痛みを感じるのか?
閉塞隅角緑内障
閉塞隅角緑内障の急性発作が起きると、患者は痛みを感じます。
眼の痛みは激しく、頭痛や、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。
急性閉塞隅角緑内障の発作では、眼圧が急激に上昇して痛みが生じ、また角膜が濁って視野が狭くなります。
この急性閉塞隅角発作は、薬で眼圧を下げたり、レーザー虹彩切開術を行ったりして、虹彩にレーザーの光で微細な穴を開けます。 レーザー虹彩切開術では、レーザーの光で虹彩に微細な穴を開け、眼圧を下げることで症状を緩和します。
発作が治まれば、痛みはすぐに治まりますが、完全に痛みがなくなるまでにはまだ時間がかかることもあります。
新生血管緑内障では、虹彩や排液角に新生血管ができて、排液角が徐々に閉じていきます。
血管新生緑内障では、虹彩や排液角に新生血管が増えて排液角が徐々に閉じていき、最終的には排液角全体が塞がれて眼圧が非常に高くなり、眼の痛みを伴うようになります。 また、糖尿病性網膜症のように、血管が新生する原因となっている病気を治療することも重要な要素です。
痛みを伴う緑内障には、ぶどう膜緑内障があります。ぶどう膜緑内障は、ぶどう膜炎(眼球の炎症)に関連する二次的な緑内障です。 ぶどう膜緑内障は、眼圧が上がっていなくても、ぶどう膜炎自体が原因で目が赤くなり、痛みを感じることがよくあります。 また、眼球の炎症によって排水口にゴミが詰まり、眼圧が上昇して痛みが生じることもあります。 また、ぶどう膜炎が長期化すると、排液角に傷ができ、これも眼圧上昇の原因となります。 ぶどう膜炎と緑内障が治療されれば、痛みは解消されます。
まとめ
まとめると、緑内障は特定の状況下では痛みを伴うことがありますが、2つの点に留意することが重要です。
- 眼圧が上昇しても、痛みを伴わない緑内障もあります。