背景。 チアゾリジン系(TZD)の経口抗糖尿病薬であるピオグリタゾンは,2型糖尿病患者のインスリン耐性を高める効果があることから,広く使用されていた。 しかし、先発品は高価である一方、タイでは実質的に低価格で入手できるジェネリック製品もある。 本研究の目的は、ピオグリタゾンの後発品と先発品の間で、有効性の観点から生物学的同等性を評価することである。
材料と方法。 タイのPhramongkutklao病院医学部内分泌病棟にて、2型糖尿病患者60名を対象に無作為化二重盲検クロスオーバー対照試験を実施した。 被験者全員をA群とB群に無作為に抽出した(各群30名のボランティア)。 ピオグリタゾン(後発品と先発品の両方)による治療効果の観察期間は24週間とした。 ピオグリタゾンの投与量は15mgを1日1回とした。
結果。 最終的に男性22名、女性37名が試験に残った。 A群とB群のHbA1cの平均値の減少は、それぞれ0.7%と0.6%であった。 また、後発品群と先発品群のHbA1c低下率の最小二乗平均値は、それぞれ0.75%と0.79%であった。 両群間でHbA1c減少量に有意な差はなかった。 両群の全被験者におけるHbA1cの平均均整度は、90%信頼区間で100.7%(87.9-113.5%)であった。
結論。 これらの結果は、2型糖尿病患者のHbA1c低下に対する両製剤の有効性または治療効果が統計的に同じであることから、両製剤は生物学的に同等であることを示しています。