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Point of Care Testing

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Standard AOP.5.1.1:

CAP(College of American Pathologists)は、POCTを「患者の近くまたは現場で実施される検査で、その結果が患者のケアの変更につながる可能性があるもの」と定義しています。 POCTは通常、看護師、医師、看護助手、麻酔科助手など、実験室での訓練を受けていない人が実施します。 POCTの主な利点は、結果が出るまでの時間が短いことです。

POCTの利点は、結果が出るまでの時間が短いことです。また、実験室で行う検査に比べて必要なサンプル量が少ないことも利点です。

POCTの普及と使用の増加は、患者中心のケアや医療の分散化を目指す業界のトレンド、感染症の増加、糖尿病、心臓病、高血圧などの生活習慣病の発生率の増加、技術の進歩など、多くの要因に影響されています。 POCTの利用は、サービスの効率化と患者の予後の改善につながります。 しかし、検査環境や条件のばらつき、検査を行うスタッフの能力などが、POCTの結果の質や正確さに影響を与える可能性があります。 POCTを安全かつ正確に実施するためには、病院はPOCTに対して明確に定義された、十分に構造化されたアプローチをとる必要があります。

組織化されたPOCTプログラムには、綿密な計画に加えて、継続的な監視と監督が必要です。 リーダーシップは、POCTプログラムに充てられるリソースや、プログラムの管理・監督に関連する方針や手順を特定し、承認することで、計画プロセスに関与することができます。 また、リーダーシップは、POCT プログラムに含まれる特定の検査の選択に関する決定に参加することで、関与することができます。

POCTを実施するスタッフの大半は、訓練を受けた検査室スタッフではなく、患者の準備、サンプル採取、機器の校正、機器のメンテナンス、品質管理など、検査に関わるプロセスについてそれほど知識がない場合があります。 したがって、POCTを行うスタッフは、検査結果が正確で信頼できるものであることを保証するために、適切なトレーニングと能力評価を受けることが非常に重要です。 スタッフのトレーニングプログラムには以下のようなものがあります。

  • 機器の使用方法、
  • 機器のキャリブレーションとメンテナンスの実施方法、
  • 結果を記録する場所、
  • 重要な結果を報告するプロセス、
  • 使用する各機器の品質管理の実施方法、
  • 機器が故障した場合の対処方法。

別の方法として、希望があれば、検査室のスタッフが、機器のメンテナンスの管理や機器の故障時の対応など、POCT活動の一部を担当することもできます。

POCTを行うスタッフは、最初のトレーニングとコンピテンシーを得た後、結果の正確性と信頼性、そして患者ケアの質と安全性を確保するために、定期的にコンピテンシーを再評価しなければならないと基準は定めています。

POCTの監視・監督には、品質管理(QC)の管理も必要です。 一般的にメーカーは機器ごとにQC結果のガイドラインを設定しており、POCTを行うスタッフは推奨された通りにQCを行う必要があります。 POCTの監督責任者は、QC結果を確認・評価し、許容できないQC結果が出た場合には是正措置を講じる責任があります。

最後に、POCTプログラムが患者、医療従事者、POCTを行うスタッフのニーズを満たしていることを確認するために、POCTプログラムを監視・評価する必要があります。 組織内の他のプロセスと同様に、エラーはPOCTのどの段階でも起こり得ます。 Canteroらの研究では、中央検査室での検査とPOCTの実施におけるすべての段階でのエラー率を調べました。 POCTでは、中央検査室での検査と比較して、分析前のエラー率が高いことが判明しました。 分析前のPOCTにおける最も一般的なエラーは、患者の識別に関連して発生しました。 POCTを行うスタッフは、実施されたPOC検査の45%で2つの患者識別情報を使用していませんでした。1 組織は、POC検査におけるエラーが発生する可能性のあるプロセスのリスクポイントを特定し、それらのリスクを軽減するための行動をとる必要があります。 POCTプログラムのモニタリングと評価は不可欠であり、病院全体の品質向上プログラムに含まれていなければなりません。

1. M. Cantero, M. Redondo, E. Martin, G. Callejon, M.L. Hortas. Use of quality indicators to compare point-of-care testing errors in a neonatal unit and errors in a STAT central laboratory. Clin. Chem. Lab. Med. 2015 Feb;53(2):239-247

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