最近ではあまり聞かれなくなりましたが、「ダベンポート」という言葉は、全く関係のない2つの家具、つまりソファの一種とライティングデスクの一種を指しています。
ソファのダベンポート
ソファのダベンポートという言葉は、1900年頃、マサチューセッツ州ケンブリッジの家具メーカー、A.H.ダベンポート社が、今では象徴的な箱型のソファを作ったことから始まりました。
Fun Fact
「ダベンポート」という言葉は、「クリネックス」というブランド名が使い捨てティッシュの代名詞になったように、ソファの総称として使われていた時期がありました。
この種のソファは大流行しましたが、「ダベンポート」という言葉は、地域的には「カウチ」の同義語として限定的に使われている以外、現在ではほとんど使われていません。 中西部やアディロンダック地方などでは、年配の方が「どんなソファでも」という意味で使っている場合があります。 また、アメリカの一部の地域では、フォーマルなカウチや、ベース部分に引き出しが付いた布団型のカウチを指すこともあります。
ダベンポート社は、19世紀末から20世紀初頭にかけて、アメリカで最も著名な家具メーカーの一つでした。 ダベンポート社は、19世紀末から20世紀初頭にかけて、アメリカを代表する家具メーカーのひとつで、高級家具の特注生産を行うとともに、H.H.リチャードソンやスタンフォード・ホワイトなどの著名な建築家と提携して、壮大なインテリアを生み出しました。 Davenport Co.は、1902年に改装されたホワイトハウス、ニューヨーク控訴裁判所の部屋、シカゴのジョン・J・グレスナー邸、ニューヨーク州ロチェスターのジョージ・イーストマン邸、ミネアポリスのジェームズ・J・ヒル邸などに特注の家具を製作しました。
ダベンポート社は、1914年にボストンの家具メーカー兼インテリアデザインハウスであるアーヴィング&&カッソン-A.H.ダベンポート社となりました。
Davenport, the Desk
「Davenport」という言葉の2つ目の用途として知られているのが、イギリスのユニークな形をした小型の机です。 この机は、キャプテン・ダベンポートと呼ばれる人物のために作られたもので、18世紀末にランカスターのギローズ社に依頼して作られました。
ダベンポートデスクは、天板が斜めになっていて、蝶番で持ち上げることができます。 デスクトップの下には、筆記用具を入れるコンパートメントのほか、引き出しやハトメがあります。 引き出しや戸棚は、正面ではなく横に開くのが特徴です。 20世紀初頭の古い学校の机を一回り大きくしたような感じだ。 このデスクのオリジナルは、オークションやヴィンテージ家具店、インターネットなどで見つけることができる。 今でも複製品として作られており、オーナーは書斎やリビングルームに面白い要素を加えることができると考えています。